バーチャル会議 こないだ見た映画でもやってたよ

As Travel Costs Rise, More Meetings Go Virtual By STEVE LOHR,July 22, 2008,The New York Times
Jill Smart, an Accenture executive, was skeptical*1 the first time she stepped into her firm’s new videoconferencing room in Chicago for a meeting with a group of colleagues in London. But the videoconferencing technology, known as telepresence, delivered an experience so lifelike*2, Ms. Smart recalled, that “10 minutes into it, you forget you are not in the room with them.”

旅費が高騰 会議はバーチャルで
シカゴにて、アクセンチュア㈱幹部のジル・スマートは、自社の新しいビデオ会議室に初めて足を踏み入れた際「なんだこれは」と思った。ロンドンの同僚との会議のために用意された部屋である。「テレプレゼンス」として知られているビデオ会議の技術によって、思いがけず現実味を帯びた体験をすることとなった。「10分も部屋の中にいれば、相手と同じ部屋にいないことなんて忘れてしまうわ」とスマートさんは思い返す。
離れた場所にいる相手とテレビ電話!みたいなノリで会議もやっちゃおう。ガソリン高で旅費が高騰してきてバーチャル会議が流行りだしたみたいだ。

Accenture figures its consultants used virtual meetings to avoid 240 international trips and 120 domestic flights in May alone, for an annual saving of millions of dollars and countless hours of wearying travel for its workers.

アクセンチュアによると自社のコンサルタントがバーチャル会議を使うことによって5月だけでも240件の国際出張と120件の国内出張が削減でき、年間にして何百万ドルという経費と数え切れないほどのうんざりする旅行時間が節約できたという。
出張がびしばし削減できて、経費削減ウマー。会社側としては嬉しい。

No one suggests that the face-to-face meeting is becoming obsolete*3, or that it is time for a requiem for the road warrior*4. Companies talk about using digital tools mainly as a way of making business travel more selective and more productive.

面と向かっての会議が不要なものになったとは誰も言わないし、忙しくあちこち飛び回る企業戦士にレクイエムを捧げる時間だ、なんて言う人もいない。企業は主にこういったデジタルツールを使うことで、出張をもっと厳選された、より生産的なものにしていきたいと話している。
実際に会って話さないといけないシーンっていうのは相変わらずあるわけで、全部楽をしようなんてのは許されない。企業もあくまで無駄な出張を削りたいという意向。

There is a certain paradox*5 in telepresence, in that it is all to simulate the richest form of human interaction: people talking to each other, face to face.
And it is not a perfect substitute*6. Ms. Smart, the chief of human resources for Accenture, still travels about 10 days a month. “You don’t learn about other cultures in telepresence,” she said. “You get things from being there, over breakfast and dinner*7, building relationships face to face.”

テレプレゼンスには若干の矛盾がある、人間同士の相互作用の最も充実した形である、面と向かって話すということに近い状態を作ることが目的であるということだ。
そして完璧な代わりでもないのである。アクセンチュアの人事チーフのスマートさんは今でも月に10日は出張に出向く。「テレプレゼンスでは他の文化について学ぶことはできない」と彼女は言う。「その場所に滞在し、朝晩の食事を現地でとり、面と向かって話して人間関係を築く、そういったことから得られるものがある」
バーチャルな会議が便利とはいえ、やはり生身の人間同士面と向かって話すことでより分かり合える。国や地域の文化に触れて思うこともあるだろう。バーチャル会議が増えてきているとはいえ、そればっかりになってしまうということはなさそうだ。

*1:skeptical 懐疑的な

*2:lifelike 生き生きとした、現実味のある

*3:obsolete 不要な、時代遅れの

*4:road warrior ビジネス街や航路を飛び回るお父さんたち

*5:paradox 矛盾

*6:substitute 代替、サブ

*7:over breakfast and dinner ある程度長い時間をそこで過ごす 寝食ともに